出逢いの聖地に春の訪れを告げる「延岡花物語」が2月1日、開幕しました。延岡市松山町の本東寺(吉田海心住職)では2月10日から、その第1弾となる「慧日梅(えにちばい)観梅会」が始まりました。初日はあいにくの小雨模様の開幕となり、恒例の観梅会と野点は堂内での開催となりましたが、境内にある樹齢230年の枝垂れ白梅はこのところの冷え込みにもかかわらず所々に花を開かせ、訪れた人たちの目を楽しませています。11日まで。
本東寺には「みやざき巨樹百選」に選定されている樹齢230年、高さ約3メートル、幹回り約1・5メートルの枝垂れ白梅の古木を含め、白梅50本、紅梅5本があり、寺の山号から“慧日梅”と呼ばれ、新富町の「座論梅」(ざろんばい)、宮崎市高岡町の「月知梅」(げっちばい)とともに「日向三大梅」として知られています。
境内には、岩熊井堰の開設に尽力した藤江監物と江尻喜多衛門の墓碑、徳川家康・織田信長の曾孫で延岡藩主・有馬直純の妻だった日向御前をまつる五輪塔などがあり、土持氏最後の城となった松尾城址が近く、11日まで延岡茶道協会による野点(1服300円、お菓子付き)や、延岡史談会による土持氏最後の城となった松尾城址など周辺の史跡ガイド(無料)などが予定されています。
10日は延岡観光協会主催の観梅会が同時開催されました。はじめに境内にある片寄貞章の歌碑「山門をくぐるやがてもかほりきぬ法のみ庭の白梅の花」を若山牧水延岡顕彰会会長の塩月眞さんが朗詠。花物語の実行委員長を兼ねる谷平興二観光協会会長は「花物語りも2カ月半のロングランでやっていきます。なんとか10万人の来場者を目標に頑張っていきますので、皆さんもぜひ遊びに来てください」とあいさつしました。
また、本東寺の吉田静正副住職は「50年以上の歴史を持つこの観梅会は大勢の人のご協力で成り立っています。心配された梅も1月22日に咲き始め、たくさん蕾をつけています。あと2、3日好天が続けば見頃となりたくさんお客様が来てくださるようになるでしょう」と期待を寄せていました。
延岡錬心会の田中英隆四段による居合の型と、真剣で実際に巻き藁を斬る抜刀道の披露が行われた後、地元の清酒・千徳の鏡割り、乾杯が行われました。
2月24、25日には五ヶ瀬川河川敷でメーンイベントとなる「このはなウオーク」が開催されます。