延岡市は11月26日から、「新編延岡市史編さん事業(案)」に関する意見を公募している。
同市は昭和8年の市制施行以来、ほぼ10年ごとに「市史」を刊行してきたが、市制施行以降の行政史が中心で、古代から現代までの歴史を体系的にまとめた本格的な通史の編さんは行っていない。
県内では都城市が16年間かけて全17巻を編さん、日向市と日之影町では全11巻の市史・町史が編さんされており、旧石器時代から時代区分ごとに県内を代表する遺跡・史跡・史資料がそろう同市の現状、自治体規模からも現在の市史は十分なものとはいえない。
今回の市史編さん事業案では、「豊かな歴史と文化を有する本市の歴史資料や文化財を収集保存し、後世に継承するとともに、市民の郷土への関心と愛着を深め、地域の連帯感やふるさと意識を高揚し、まちづくりに活かしていくため、本市の歴史、文化、民俗等について、体系的にまとめた新たな延岡市史の編さん事業に取り組む」を目的に、市制施行100周年を迎える令和14年(2032)度末をメドに、全体で約17巻(各巻概ね800~1000ページ)程度の市史を計画的に順次刊行していく予定、という。
事業案では、現段階で想定される刊行物の構成、組織体制、予想される事業費などを市のホームページ(http://www.city.nobeoka.miyazaki.jp/ ) で開示。これらに対する意見を広く聴取することで、今後の参考としたい考え。
読谷山洋司市長は「市史編さんについては、まだ本格的に着手してはいないが、今年度担当職員を配置し、今後に向けた準備作業を行ってきた。かなり大がかりなプロジェクトになるが、次世代を担う世代が誇りを持ってもらう、ふるさと学習にも活用してもらうためには市史は無くてはならないもの。多くの市民の方のご意見を伺いたい」と呼びかけている。
意見募集の対象は延岡市に居住する人。募集期間は12月26日(当日消印有効)まで。住所、氏名及び「新編延岡市史編さん事業」への意見であることを記載し、市教委文化課(南別館2階)の窓口に持参するか、郵送、ファックス、メールで送付すること。電話や口頭での意見提出は受け付けない。
宛先は次の通り。
【郵送】
〒882-0822 延岡市南町2丁目1番地8 延岡市教育委員会 文化課 宛て
【FAX】
0982-34-6438(延岡市教育委員会 文化課)
【電子メール】
bunka@city.nobeoka.miyazaki.jp