旧高千穂鉄道深角駅で恒例の桜祭り 日之影町

 日之影町深角の旧TR高千穂鉄道深角駅周辺で、地域の人たちが守り育てた桜が咲き誇り、訪れる人たちを楽しませています。3月28日には恒例の「深角駅桜祭り」が開かれ、初夏を思わせる陽気も手伝って、町内外から訪れた大勢の人たちで賑わいました。

 深角駅では高千穂鉄道が廃線となる前から地元の山本栄治(やまもと・えいじ)さんらが中心となり、3月末の桜の開花時期に「桜祭り」を開いており、今年で22回目を迎えます。

 廃線前は、本来は停車駅ではない観光列車のトロッコ列車に停車してもらうなど名所の一つとなっていましたが、廃線後は線路も駅舎も見えないほど草ぼうぼうになっていたため、山本さんらが草を刈ったり、季節ごとに花を咲かせる樹木を植樹するなどして整備してきました。

 廃線になった鉄道の駅舎や線路が当時のまま遺されている場所は全国的にも珍しく、全国から鉄道マニアが訪れているほか、近年は桜祭りに合わせて高千穂あまてらす鉄道がエンジンカートを走らせるなどしており、知る人ぞ知る名所になっています。

 今年はあまてらす鉄道の探求活動に取り組む高千穂高校の2年生4人とその友人らが企画に参画し、おでんや焼肉をふるまうなどして来訪者をもてなしました。

深角駅周辺ではこの日、約300メートルにわたって約50本の桜が満開だったに加え、菜の花やコブシの白い花、桃の赤い花などが咲き誇り、春真っ盛りです。

来場者は弁当やおでん、焼肉に舌鼓を打ったり、エンジンカートに乗って深角駅手前までの距離を往復したり、桜をスマホやカメラで撮ったりして楽しみました。

 高千穂鉄道は延岡市と高千穂町を結ぶ鉄道路線で、国鉄時代の昭和47年(1972)、日之影線を高千穂まで延伸して開業しました。昭和62年(1987)に民営化でJR九州の経営となり、翌年に第三セクターの高千穂鉄道へ転換され、平成元年4月に開業しました。しかし、平成17年(2005)9月の台風14号で甚大な被害を受け、全線運転休止となり、同20年に廃線となりました。

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