延岡市幸町に今年10月、小田原短期大学保育学科通信教育課程延岡スクールが開設されることが決まった。4月20日に延岡市と運営する学校法人三幸学園(神奈川県小田原市、昼間一彦理事長)が、スクール開設に係る基本協定を書面で締結した。宮崎県北と大分県南には現在、保育士養成校がない。読谷山洋司市長は「放課後児童クラブ、保育園などの存在が市民の皆さんに必要不可欠になっており、人材確保に対する要望が高まっている。中心市街地のにぎわい創出にもつながる」と期待を寄せている。
同市によると三幸学園は、全国13都道府県で保育、医療、介護、看護、スポーツ、美容、観光、ブライダル、製菓、栄養、心理学各分野の専門学校、大学、短期大学、通信制高校、保育施設計67校、43施設を運営する学校法人。
延岡スクールは、自宅学習、リモートによる授業、土日を中心に通学して受講するスクーリングなどを通じ、最短2~3年で短期大学士の学位と幼稚園教諭二種免許、保育士資格などを取得できる。
定員は1学年20人から40人程度、2学年合計で40~80人程度で、7月1日から秋入学生の出願を受け付ける。学費は2~3年間で70~80万円程度になる。
延岡スクールには栄町の空きビル(中村ビビル)の1階(約135平方メートル)と2階(約75平方メート)を改修して活用する。市は既に令和2年度の当初予算に施設改修費900万円、1年間の施設賃借料144万円を計上している。
三幸学園の昼間理事長は基本協定締結に当たり、「卒業生が保育者として活躍することを通じて延岡に貢献させていただく、そのような機会を頂戴できましたことを大変幸甚に存じております」「当スクールが延岡の目指す『安心安全な暮らしを支える地域づくり』『市民協働のまちづくり』の一助になることができれば本望」とコメントを寄せている。