延岡市の愛宕山(笠沙山)で天孫降臨したニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが出逢い、結婚したという神話にちなむ清酒「神の酒 出逢いの聖地」ができ2月11日、製造元の千徳酒造(大瀬町)でお披露目会がありました。企画した笠沙の会(有留秀雄会長)によると、コノハナサクヤヒメの父・オオヤマツミの神が、ヒメの子供たちの成長を願って作った甘酒(天の手向けの酒)が酒の始まりと言われています。
完成した酒は、県産の酒専用米・ヤマダニシキと五ケ瀬川の伏流水を原料に、精米歩合50%で特別製造した大吟醸酒です。700キロをすべて手洗いで仕込みました。箱のパッケージデザインは、延岡市在住のイラストレーター・みよこみよこさん、箱とラベルの題字は高千穂神社の後藤俊彦宮司によるものです。
お披露目では、笠沙の会の有留会長が「コノハナサクヤヒメは酒解之子神(サケトキノコカミ)で、本名は神吾田津姫(カミアタツヒメ)と言います。延岡は有馬時代に延岡の地名が出てくるまで、ずっと吾田(縣)と呼ばれていました。そして、オオヤマツミの神がヒメの子供である海幸彦、山幸彦(ホオリノミコト)らの成長を願って作った甘酒が酒の始まりです。延岡はいわば酒の発祥の地。そこで、神様の酒が欲しいと千徳の門田賢士社長に製造をお願いした次第です。この酒を通して延岡の観光を盛り上げていきたい」と、神の酒製造に至った経緯を説明しました。
また、製造を担当した千徳の門田社長は「すべて手洗いで作りました。低温発酵させることで、華やかな香りとすっきりしたキレのあるお酒ができました。延岡に来られる方のお土産に、そして市民が遠くに行くときの手みやげになれば幸い」と話しました。
このあと、笠沙の会のメンバーらが瓶の包装の手伝いなどをしました。
720ml(4合瓶)入りで、販売価格3300円(税別)。今年は限定2000本の販売で、2月27、28日に五ケ瀬川河川敷で開かれる「延岡花物語 コノハナウォーク」の会場から販売を開始。その後は、県内の酒販店で販売していきます。