旭化成勢がワンツーフィニッシュ 延岡西日本マラソン

第54回延岡西日本マラソンは2月14日、延岡市役所前を発着点に日向市原町のニッポンレンタカー前を折り返す42・195キロの日本陸連公認コースで行われ、地元・旭化成の松尾良一選手が2時間15分9秒で初優勝しました。旭化成勢の優勝は第46回大会の清水将也選手以来8年ぶりです。また、終盤40キロ付近で前をゆく佐藤歩選手(MHPS長崎)をかわした旭化成の吉村大輝選手が、そのまま競り合いを制し2位でゴールし、旭化成勢による通算9回目のワンツーフィニッシュを達成しました。 613人(女子48人)のエントリーに対し531人(女子40人)が出走。午後零時5分のスタート直前、午前11時50分の気象条件は晴れ、気温17・6度、西の風6・6メートルと、この時期のマラソンにしては気温が高い上に、強風が吹く生憎のコンディションとなりました。特に風はレース終盤に風速10メートルを超すなど選手を苦しめました。 IMG_2097 IMG_2188 IMG_2283 こうした中、レース序盤はペースメーカーの丸山文裕選手(旭化成)のペースに選手がついていけず、15キロ過ぎには丸山選手に追随したのは一般参加で初マラソンの前田悠貴選手(埼玉、Honda、小林高校出)だけ。25キロ地点では前田選手と松尾選手ら第2集団の差が1分8秒まで広がりました。 しかし、ペースメーカーの丸山選手が抜けた後、強い向かい風に阻まれ、トップに立った前田選手のペースが上がりません。逆に確実にピッチを刻む第2集団を形成していた松尾選手、吉村選手、佐藤選手、伊藤祐哉選手(トヨタ自動車)の4選手が徐々に差を詰め、31キロ過ぎで並ぶとそのまま一気に抜き去りました。 その後は4選手によるトップ争いとなりましたが、後半のヤマ場の一つ、船越峠の下りで松尾選手がスパート。吉村選手、伊藤選手が少し遅れだし、33キロ過ぎからは松尾選手と佐藤選手の一騎打ちとなりました。 一昨年のこの大会で悔しい2位に終わり、初優勝に意欲を燃やす松尾選手はその後もピッチをゆるめません。すると、36キロ手前から佐藤選手との差がみるみる開きだし、あとは一人旅。沿道の大声援にも支えられた松尾選手は、2位に1分6秒もの大差をつける独走で、初優勝のゴールに飛び込みました。 31キロ過ぎにいったんは4位まで下がった吉村選手も、粘りの走りで伊藤選手に続き、40キロ付近で佐藤選手も抜いて2位に浮上。懸命においすがる佐藤選手を2秒差でかわしてそのままゴールしました。 松尾選手は「優勝目指して練習してきたので、有言実行できてうれしい。ペースメーカーについていく予定でしたが、後半、向かい風になるので(スパートして)1人で行くのはつらいなと思い、前半は集団の中でスタミナを温存し、後半勝負と思っていました。落ち着いてレースを進めることができました」と喜びの声。3月には昨年10月に結婚した莉佐夫人との間に長男が誕生予定で、「このところトントン拍子で来ているので、人生の波に乗れそうな気がする。僕はマラソンで存在感を出していきたい。2020年の東京オリンピックを目標に、ランクの高いマラソン大会での優勝を目指して頑張りたい」と抱負を語りました。 2位に入った吉村選手は「正直きつかったの一言。佐藤選手に追いついた後は、ラストスパートで負けるかもという不安がありましたし、最後は足がつりそうになりましたが、とにかく前に行くしかないと全力を出しきりました。風は強かったですが、それに負けないぐらい沿道の声援がすごくて力をもらいました」と笑顔で振り返りました。 IMG_2440IMG_3179   【男子】 ①松尾良一(宮崎、旭化成)2時間15分9秒②吉村大輝(同、同)2時間16分15秒③佐藤歩(MHPS長崎)2時間16分17秒④牧良輔(群馬、SUBARU)2時間17分42秒⑤伊藤祐哉(愛知、トヨタ自動車)2時間18分22秒⑥竹内竜真(千葉、日立物流)2時間18分58秒⑦中村亮太(広島、中電工)2時間19分33秒⑧吉川修司(福岡、九電工)2時間19分50秒⑨滑和也(群馬、SUBARU)2時間20分52秒⑩高田翔二(静岡、スズキ浜松AC)2時間20分55秒11位 野本 大喜(安川電機) 2:21:03
12位 大橋 秀星(JR東日本) 2:21:19
13位 内藤 寛人(愛知製鋼) 2:21:44
14位 塚田 空(SGホールディングス) 2:23:21
15位 上野 渉(Honda) 2:24:08
16位 松原 健太(トヨタ自動車) 2:24:39
17位 井上 直紀(茨城陸協) 2:25:42
18位 福元 雄大(自衛隊体育学校) 2:25:52
19位 那須 大地(住友電工) 2:26:17
20位 山口 航(日立物流) 2:26:29
21位 松本 翔(日税ビジネスサービス) 2:26:37
22位 新庄 浩太(NTT西日本) 2:27:18
23位 前田 悠貴(Honda) 2:28:37
24位 奈須 順平(宮崎市陸協) 2:28:52
25位 田井 慎一郎(富士通) 2:29:18
26位 小板橋 海渡(コニカミノルタ) 2:32:01
27位 佐々木 徹也(中電工) 2:32:20
28位 Darren Moyle(オーストラリア) 2:32:34
29位 根本 雄斗(いわき陸協) 2:33:30
30位 石田 将教(SGホールディングス) 2:34:17
31位 平 健吾(埼玉陸協) 2:34:31
32位 中島 充博(埼玉陸協) 2:35:56
33位 寺井 翔太(GRlab兵庫) 2:36:14
34位 堀 正樹(大塚製薬) 2:36:46
35位 大塚 稔(太田市陸協) 2:38:25
36位 石谷 公平(大分大学) 2:39:27
37位 佐藤 大輔(横浜市陸協) 2:41:24
38位 浜地 雅浩(脚膝倶楽部) 2:41:35
39位 赤木 翼(西鉄) 2:41:43
40位 井上 隆史(WindRun) 2:41:48

 

 

【女子】 ①外間美里(千葉、スターツ)2時間54分57秒②大迫若菜(宮崎、北諸県郡陸協)3時間6分23秒③後田紀美(福岡、本城陸上クラブ)3時間6分36秒④吉田美咲(福島、松蔭大学)3時間8分42秒⑤井上一美(熊本、熊本陸協)3時間9分27秒⑥松本寿美(大阪、若ちゃんFRC)3時間16分28秒⑦畑中洋子(福岡、FCランナーズ)3時間19分50秒⑧岩崎聡子(山口、下松市陸協)3時間22分6秒⑨生武典子(福岡、ミリカAC)3時間24分9秒⑩田中操(東京、クラブR2東日本)3時間24分9秒

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