第25回のべおか天下一薪能が10月8日、延岡市の延岡城址二の丸広場でありました。
一昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止、昨年は天候不良により延岡総合文化センターでの開催となっていたので野外での開催は3年ぶりです。
観世流能楽師の片山九郎右衛門さんや大蔵流狂言師の茂山千五郎さんらが千人殺しの石垣を背景に3つの演目を披露しました。
公演は、のべおかこども能の子供達による仕舞で幕開け、「老松」、「合浦」、「経正」などを披露し、観客から大きな拍手が贈られていました。
その後、能「巻絹」、狂言「蝸牛」が上演されました。
狂言「蝸牛」では、大蔵流狂言師の茂山千五郎さんが蝸牛(かたつむり)と間違われた山伏を演じ、観客の笑いを誘っていました。
演目の最後は、能「土蜘蛛」。
見所は、舞台いっぱいに広がる土蜘蛛の化け物が放つクモの糸です。
土蜘蛛と武者の立ち回りは圧巻、ダイナミックな演目で25回という節目の舞台を締めくくりました。
会場には、およそ800人の観客が訪れ、幽玄の世界を堪能していました。