延岡市松山町の本東寺(吉田海心住職)で、慧日梅(えにちばい)が見頃を迎えている。
本東寺には「みやざき巨樹百選」に選定されている樹齢230年、高さ約3メートル、幹回り約1・5メートルの枝垂れ白梅の古木を含め、白梅50本、紅梅5本があり、寺の山号から〝慧日梅〟と呼ばれ、新富町の「座論梅」(ざろんばい)、宮崎市高岡町の「月知梅」(げっちばい)とともに「日向三大梅」として知られている。
今年は、このところの好天続きと暖かさで、梅の開花が例年より早く、ほぼ満開状態。例年なら、2月10日、11日に延岡花物語の第1弾となる「観梅会」が開催されるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止となっただけに、梅も寂しそうだ。
境内には、岩熊井堰の開設に尽力した藤江監物と江尻喜多衛門の墓碑、徳川家康・織田信長の曾孫で延岡藩主・有馬直純の妻だった日向御前をまつる五輪塔などがあり、土持氏最後の城となった松尾城址が近い。
本東寺は国道218号松山橋北詰からすぐ。境内には、片寄貞章の歌が刻まれた「山門をくぐるやがてもかほりきぬ法のみ庭の白梅の花」の歌碑がある。