しめやかに故・清本英男さんとのお別れ会 7月17日・延岡

今年6月10日に81歳の生涯を閉じた清本鉄工代表取締役会長で、延岡商工会議所前会頭の清本英男さんのお別れの会が7月17日、延岡市川原崎町のガーデンベルズ延岡でしめやかに営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から3部に分けて行われたお別れ会には、市内外から大勢の人が訪れ、高速道路網の完成など宮崎県北エリアの発展に多大な功績を残した清本さんの遺徳を偲んだ。清本鉄工と延岡商工会議所が共催した。

 

第1部には河野俊嗣県知事や米良充典県商工会議所連合会会頭、旭化成の濱井研史延岡支社長、江藤拓農林水産大臣の妻・順子さんら約100人が参列した。清本さんに黙とうを捧げた後、清本さんの長年の功績に対し宮崎県と国土交通省延岡河川国道事務所から感謝状が贈られた。

 

主催者を代表してあいさつした清本鉄工の清本邦夫社長は、清本さんが2018年10月に人間ドックで肺がんが見つかり、入退院を繰り返しながら治療に取り組む一方で、公の場では元気な姿を見せていたことを紹介し、「抗がん剤の副作用も少なく、週末にはゴルフをしたり、ミャンマーにも出張に行くなど、最初の1年ぐらいは『私の父は本当にがんなのか』と思えるぐらい元気な姿をみせてくれていた」と述懐した。

 

しかしながら、昨年末の手術後は睡眠不足と治療疲れで体力を消耗し、4月中旬に緊急入院するなど次第に容態が悪化。6月3日に一度退院できたものの、1週間後には帰らぬ人となった、という。

 

邦夫社長は「会長からは『地域の発展なくして企業の発展はない。延岡のまちが衰退しては従業員も集まらないし、企業も成り立たない。延岡を魅力的なまちにしていかないといけない。仕事はお前に任す。俺は外でやるから、お前は外に出るな』と言われた」などと故人との思い出を振り返り、「いろんな思いから会長が発した言葉が皆さんの心に残っていると思います。私自身にも数多くの言葉を残してもらったことに感謝します。今後はその言葉を胸に刻んで、会社の発展、地域貢献に努力していきたい」と話した。

 

国土交通省延岡河川国道事務所の甲斐靖志所長が感謝の言葉を述べ、江藤順子さんが江藤農水相の弔辞を代読した後、河野知事、濱井支社長、県商工会議所連合会の米良会長、九州保健福祉大学前理事長の加計美也子さんが献花と弔辞を述べた。最後に参列者全員が献花し、故人との別れを惜しんだ。

 

会場入口には、清本さんの生前の活動を紹介した40数枚のパネルが展示され、地域の振興のためにあらゆる分野で尽力してきた様子を振り返りながら、故人の偉業の大きさに改めて思いを馳せていた。

 

県内外からの一般参列となった第2部は、会場内にパネル展示による仕切りを設けることで、感染症対策を実施。第3部は清本鉄工のOBや社員らがお別れした。

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