「第23回のべおか天下一薪能」概要決まる 10月12日

1.公演の日時・演目

■ と き:令和元年10月12日(土) 午後3時開場 午後5時30分開演

■ ところ:延岡城址二の丸広場

(雨天の場合は延岡総合文化センター 午後4時半開場 5時30分開演)

■ 演目(公演順)

〇仕舞「合浦(かっぽ))」「羽衣(はごろも)」

〇連吟「船弁慶キリ」

〇能  「海士(あま)」赤頭三段之舞 

○狂言 「魚説経(うおぜっきょう)」

○能  「景清(かげきよ)」

 ■ 出 演

片山 九郎右衛門

茂山七五三 ほか

延岡市のこどもたち

2.今年の薪能の特徴

■ 「海士」では母と息子 「景清」では父と娘。ともに親子の再会と情愛の物語

■ 「海士」は二度目の2010年第14回公演以来二度目。その際は雨天のため延岡総合文化センターでの公演となったことから、今回こそは延岡城址で実施したい思いを強く抱いています。前回同様、重要な房前大臣役の子方として延岡の子どもが出演します。

■ 「景清」は宮崎市が舞台。1999年に九世片山九郎右衛門(幽雪)=人間国宝が、強く希望して特別講演として宮崎市の県立芸術劇場(現メディキット県民文化センター)で公演しましたが、延岡の薪能では初公演となります。

■ 「景清」の舞台は現在の宮崎市です。今でも景清ゆかりの場所が宮崎市内にはあります。

【生目神社】宮崎駅から西に6キロほど行った生目亀井山にあり、景清公を祭神としています。景清公は勇猛果敢な平家武将であったが壇ノ浦の戦いの後、勇猛ぶりに魅かれた頼朝は家臣になるようすすめますが断り、源氏の世を2度と見たくないと自ら失明の道を選び、日向の國に下向した伝説があります。下向に際し居をこの地に選び閉居し、公の死後その伝説とともに、活けるが如き霊眼を祀ったことに由来するといわれています。昔から目疾に霊験あらたかとして全国からの参拝者も多く広く崇拝されています(同神社由緒を参考)

【景清廟】宮崎市北部の下北方町、「八紘一宇」の塔で知られる平和台のふもと、宮崎神宮の元宮と言われている皇宮神社の裏の住宅街の一角にひっそりとあります。景清公のお墓と言い伝えられており、ゆかりの盲僧琵琶とともに景清の墓石がお堂の中に祀ってあります。その横には、景清公を訪ねてきた娘・人丸の墓もあり、能で描かれた 父子対面の場面を彷彿とさせます。

■ 狂言は茂山七五三、茂山逸平の親子共演です。逸平はNHKの朝ドラ「京 ふたり」「オードリー」「ごちそうさん」に出演するなど俳優としてもキャリアを積むなど多方面で活躍しています。

■ 延岡の子供たち10人が今年も出演します。プロの公演に開催地地元の子供たち

も出演するのは大変珍しものですが、本公演では⒑年連続12回目の取り組みになります。今回は仕舞2曲を4人の子供たちが舞うとともに、連謡も行います。

■ 観客席を約1300人収容のお席を延岡城址二の丸広場に特設致します。また雨天の場合は、延岡総合文化センターで蝋燭能公演を行います。

■ 和服で鑑賞されたい方を対象にボランティアによる無料着付けサービスを行う予定です。(※要申込)

■「光彩華絵巻」――当日は、「日本の歴史公園100選」 「続日本名城100選」の城山の会場全体を幻想的にライトアップして、光の演出で皆様をお迎えいたします。

■ 高齢や足が不自由な方にも、安心して会場にお越しいただくために、南側登城口(中企センター前)から三の丸までの坂道に無料のシャトルカーを運行します。

「のべおか天下一薪能」チケット購入ご案内

● 座席の種類と金額

  <一部指定>

   指定SS席(1万円)  指定S席(8千円)  自由A席(5千円)

●ハガキ、FAX、メールでのお申し込み

※次の事項を記入してお申し込みください。チケットは郵送となります。

 ①郵便番号・住所 ②氏名 ③連絡先(電話番号)④希望の座席種類と枚数

⑤座席は事務局で指定します。

 ・ハガキ 〒882-0813延岡市東本小路131-5 延岡市民協働まちづくりセンター内 

のべおか天下一市民交流機構

・FAX  0982-32-6151

・メール  tengaichi@dolphin.ocn.ne.jp

・電 話  0982-33-0248

●チケットぴあ

 A席(自由席)のみ、発売予定日8月3日(土) Pコード 495999

  全国のセブンイレブン・ファミリーマート・ぴあ窓口

◆ プレイガイドでのご購入

  8月3日に販売を開始します。

 【延岡市】延岡総合文化センター 延岡市文化課(延岡市南町・市役所南別館)

【宮崎市】メディキット県民文化センター

◆ 宮崎交通バスツアー(S席・A席)

   宮崎市、都城市方面からはツアーバスを予定しております。詳しくは8月中旬以降。

演目紹介

能 「海士(あま)」赤頭三段の舞

藤原不比等(淡海公)の嫡子である房前大臣は、亡き母を追善しようと讃岐の國志度の浦を訪れます。かつて父の淡海公は、自身の姉が唐帝の后になったことで贈られた面向不背(めんこうふはい)の珠を龍に奪われ、それを取り返す目的で身分を隠してこの浦に暮らしていました。その時に出会った一人の海士と結ばれ、生まれた子供が房前大臣でした。

 母の名残をさがしていた大臣の前に一人の海士が現れます。大臣の従者は海士に海松布(みるま)を刈るよう頼みます。それをきっかけに海士はつれづれなるままに、昔話をはじめます。淡海公と出会い男の子を産んだ海士は、もし私が海に潜り、龍宮から珠を取り返したならこの子どもをあなたの跡継ぎにしてくれますかと尋ね、それを承知させると、海士は海に入り珠を取り戻します。追いかけてくる龍から珠を守るべく乳房の下を掻き切りその中に隠して戻ってきますが、海士は息絶えて亡くなってしまいます。その海士こそ、命と引き換えにして子どもの出世を叶えた母であると名乗り大臣に手紙を手渡すと海の底に消えていきます。大臣は手紙を開き、あの世で成仏できぬまま助けを求める母の願いを知り、志度寺で十三回忌の追善法要を執り行います。そこに龍となった母が現れ、さわやかに舞い、ようやく仏縁を得た喜びを表します。

●登場人物

・海士(前シテ) 龍女(後シテ)

・房前大臣(子方)

・大臣の従者(ワキ)

・従者(ワキツレ)

・浦の男(間)

●使用が予想される能面

・前シテ 深井   後シテ 泥眼

能「景清(かげきよ)」

源平の戦い源氏の勝利で終わった後のことです。平家方の武将で、勇名を馳せた悪七兵衛景清は、源氏に捕らえられた際に「源氏の世を観たくない」と自ら盲目となり、日向の國へ流されてしまい盲僧となります。その景清にはかつて尾張の國熱田の遊女との間に一人娘人丸がいました。人丸は鎌倉に住んでいましたが、風の便りに景清が存命していることを知り、日向の國宮崎の里の景清を訪ねます。ちょうど景清が落魄した身の上を嘆いているところに、人丸が従者と共にやってきます。従者は「景清という人を知りませんか」と声をかけますが、景清は悟られまいと盲目の私はそんな人を見たことがありませんと他人のふりを押し通します。ひとまず、その場を離れた人丸たちですが、里人に聞くと、やはりさっきであった盲僧が景清であると聞き、里人の仲介で対面することができました。そこで景清は、人丸の求めに応じ、屋島の戦いの様子を語ります。語るほどに熱を帯び源氏の三保谷四郎(みほのやのしろう)と兜のシコロを引っ張って応戦した名勝負の場面を手ぶりも交えながら語ります。娘と会い、過去の武将としての自分の魂を取り戻したように景清は父として、私はもう長くは生きられないから、人丸は帰って自分の跡ことを弔うように頼み、親子は別れます。

延岡市教育委員会提供

●登場人物           

・景清(シテ)

・人丸(ツレ)

・人丸の従者(ツレトモ)

・宮崎の里人(ワキ)

●予想される能面

 景清

 小面

狂言 「魚説経(うおぜっきょう)」

摂津の國兵庫の浦の漁師は、殺生が嫌になったので、にわか出家となり旅に出ます。その旅路の途中、信心深い人と出会います。その人は持仏堂で法事をしてくれる僧を探していたとこで、さっそく元漁師のにわか僧に説経を頼みます。頼まれても・・・もともとは漁師でお経など知らないにわか僧は、苦し紛れに、いかにもお経に聞こえるように「説法を述べんと、イカにもススキにススけたるクロダイの衣に・・・」と魚の名前づくしでもっともらしく語るのでした。ただただ魚尽くしの言葉遊びを面白がる物語です。

●登場人物

・漁師

・男

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