日本を代表するヴァイオリニスト・古澤巌さんと、チェリスト・大藤桂子さんによる「神の音(かみのね)コンサート2018」が11月23日、延岡市北川町祝子川の棚田で開かれます。
同コンサートは昨年、祖母・傾・大崩エリアのユネスコエコパーク登録を記念し、同市のパワースポット・神さん山で初開催されました。今回は会場を神さん山の麓にある棚田に移し、より多くの人が参加しやすいようにしました。当日は地元の産物や加工品を販売する物産展を同時開催します。
古澤さんは、東京都交響楽団のコンマスを務めるなど国内外で活躍。近年は雅楽の東儀秀樹、アコーディオニストのcobaとTFCを結成し、毎年全国ツアーを行っているほか、2016年からは葉加瀬太郎、高嶋ちさ子と3大ヴァイオリニスト公演を行っています。NHK大河ドラマに出演するなど俳優業もこなします。日向市のへべす大使を務め、「巨石ネットワーク日向」の会員でもあります。
大藤さんは、東京音楽大学卒。チェリストとしての活躍のほかに、ベリーダンスのダンサーとしても活動。久石譲のツアー&アルバムに12人のチェリストとして参加。映画「おくりびと」のレコーディングにも参加しています。西郷隆盛の弟・従道の玄孫に当たり、女優の後藤久美子は従姉妹。祝子川地区は西南戦争に敗れた隆盛が鹿児島へと敗走する際に宿陣しており、縁が深い演奏家です。
昨年コンサートを開いた神さん山は、宮崎県を代表するパワースポット。竹林に囲まれた240段の石段を登った場所にあり、2つの巨石が重なり合い高さ24メートル、幅30メートルの岩屋を形成。巨石の根元にはピラミッド型の神石が鎮座しており、訪れる人たちを圧倒します。
コンサートは、その空間自体が抜群の反響音を誇る自然のコンサートホールになっていることから、ユネスコエコパーク登録のお祝いと地域活性化を目的に初めて開催。ただ、神さん山へは240段の石段を登っていくしかなく、会場も狭いため、各50人定員による2公演形式で実施せざるを得ませんでした。
今年はそうした点を改善しようと、周辺で適地を探したところ、神さん山の真下に巨石のある棚田を発見。所有者の協力を得て、米を収穫した後の棚田を会場にすることにした。定員も200人に増やしました。古澤さんらは開演前に、関係者を伴い神さん山で奉納演奏を予定しています。
主催する北川町ユネスコエコパーク実行委員会実行委員の曽根啓明さんは「舞台は大崩山系、神さん山山麓の棚田。ユネスコエコパークに登録された雄大な山岳の稜線美、その上に広がる大空、大自然と一体となって響き亘る音色は非日常で格別です。コンサートホールでは決して味わえない開放感とライブの臨場感をぜひ体感してほしい」と大勢の参加を呼びかけています。
参加希望者は10月12日までに、官製はがきに氏名(2人まで)、年齢、郵便番号・住所、電話番号を明記し、実行委員会に送付。宛先は「〒889-0192宮崎県延岡市北川町川内名7250 北川総合支所地域振興課内 北川町ユネスコエコパーク実行委員会」。詳しい問い合わせも同(TEL0982-46-5010、平日9時~16時)へ。先着200人で締め切ります。
【Eメール】tiiki-kitagawa@city.nobeoka.miyazaki.jp