延岡市北方町の特産品、「元気ばりばりじねんじょう(自然薯)」の出荷が始まった。11月20日、同町笠下の甲斐操さんの畑で収穫祭があり、1メートル以上に育った自然薯が次々に掘り出された。
同町では、冬場の換金作物として1998年から地元農家と旧北方町職員が共同で試験栽培を行い、2000年から本格的な生産を開始。今年は北方町自然薯生産組合(甲斐明組合長)の7戸の農家が、昨年より30アール多い約143アールの畑で生産に取り組み、同1・5トン増となる5・9トンの出荷を見込んでいる。
通常の自然薯は石などの硬いものを避けながら下へ下へと生長するので、収穫がかなり難しい。同町の栽培はプラスチック製の波板の上に種芋を置いて育てるため、まっすぐ育つのが特徴。収穫の際も波板ごと掘りかえし、上の土を取り除くだけで済む利点がある。今年は夏場の天候不順による日照不足や、8月、9月の台風襲来による影響もあり、芋が全体的に小ぶりだが、品質や味には影響がないという。
甲斐操さん(74)は25アールの畑で自然薯を栽培しており、4500~5000本を植え付けた。この日は、そのうちの15アールを利用して収穫祭が行われ、波板をはみ出すような150センチ前後の良型の自然薯が次々に掘り出された。
甲斐明組合長は「12月4日からは郵パックによる全国発送が始まる。皆さんのお力を狩りながら、知名度をアップさせていきたい」と話した。
収穫祭では自然薯を使った餅、自然薯汁、揚げ物、ムカゴのおにぎり、ムカゴのかき揚げなどの料理の試食会も行われた。
今年もゆうパックで全国発送を受付中。販売価格は1・5キロ入り4,300円(1~2本)、2キロ入り5,500円(2~3本)、小箱1キロ入り3,000円(3~4本、いずれも税・送料込み)。出荷は12月4日からで、12月20日までに申し込めば、年内に配達できるという。
申し込みは県北の各郵便局のほか、道の駅北方よっちみろ屋「よっちみろ屋」(電話0982・48・0808)で受け付ける。11月30日、12月1日にはよっちみろ屋で「自然薯まつり」が開催される。