幽玄の世界へ誘う のべおか天下一薪能

 城山城址に天下一が舞う「第23回のべおか天下一薪能」が10月12日、延岡城址二の丸広場の特設舞台でありました。

 「天下一薪能」は、NPO法人・のべおか天下一市民交流機構が、延岡の歴史・文化を活かした新しい地域づくり・ブランドづくりを通じて、地域の情報を広く発信するとともに、地域の人々にふるさとへの愛着と誇りを持ってもらおうと、平成9年度から開催しています。

 のべおかこども能プロジェクトの中高生は、連吟「船弁慶」、仕舞「羽衣」、「合浦」を披露し、観客からは大きな拍手が贈られていました。

 

 

 


 子方として出演したのべおかこども能プロジェクトの下沖美乃莉さん(西階中1年)は、観世流能楽師シテ方の片山九郎衛門さんと能「海士」を演じました。

 

 

 

 狂言「魚説教」には、大蔵流狂言師の茂山七五三(しめ)さんらが出演。元漁師で“なんちゃって僧侶”と法事のために僧侶を探している男が繰り広げるコミカルなやり取りが観客の笑いを誘っていました。

 

 能「景清」では、片山九郎衛門さんが源平の戦いで敗れ、日向国で盲僧となった景清を演じました。
 風の噂で景清が生きていると知った娘は鎌倉から日向国を訪れます。娘と再会した景清は落ちぶれた自分を知られたくないと他人のふりをします。しかし、里人の話を聞いた娘は盲僧が景清であることを知ります。
 身元が知られた景清はかつての武勇を語り「自分を弔ってほしい」と頼み、娘と別れます。

 


 会場には、およそ1000人の観客が訪れ、優美の世界に酔いしれました。

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