3期12年にわたって延岡市政の舵取り役を務めた首藤正治市長(62)の退任式が2月5日、市役所で行われました。退任式には約170人の職員が出席し、首藤市長は「悔いのない、命を燃やすことのできた充実した感動の12年間でした。本当にありがとうございました」と振り返り、職員に対し惜別の言葉として「皆さんにはこれからもやりがいのある仕事、悔いのない仕事をぜひしてもらいたい。命を燃やす思いで使命感を持って仕事をしてもらいたい」と述べました。退庁時には市職員に加え明子夫人ら家族、支援者らも駆けつけ、長年の労にねぎらいの言葉をかけていました。
退任式前に行われた記者会見の要旨は次の通りです。
12年間市長続けさせていただきましたが、いよいよ最後の日を迎えました。市長に就任する12年前に、「市民感覚を政治へ、経営感覚を行政へ」というスローガンを掲げて就任し、最初の頃はそうした言葉に職員の皆さんの誤解が少しあったりもしましたが、12年間を振り返ると職員の皆さんが非常によく頑張ってもらったという思いでもあります。
市長になる前から関わっていたのが高速道路の整備の問題でした。市長就任後も継続して取り組んできましたが、東九州自動車道が北九州市から宮崎市まで開通するなど、大きく進展でき感慨深いテーマでもありました。
ハード事業では消防庁舎に始まり清掃工場、火葬場、最終処分場、新庁舎建設、JR延岡駅前のエンクロス、さらにこれから進んでいくであろう内藤記念館、野口記念館、こどもの城など、一定の道筋をつけることができました。小中学校の耐震化も完了させることができました。県立体育館もメドがつきました。そういった意味では自分としては充実感があります。
積極的に取り組んできたのが、市役所の中での意識改革とか、風土づくりです。東京ガールズコレクション、エンジン01オープンカレッジなどの大型イベントも、その目的とするところは、我々延岡市民がどんな意識を持ちながらこのまちに住んでいくのかということに関われるものとして考えたものでもありました。我々が自信と誇りを持ってこのまちに住むことができる、そういった状況を作りたいということであり、この風土改革、意識改革についても一定の成果を上げたと自負をしております。
そうしたこれまで自分として充実感を感じながらやってこれたことを、ぜひ新しいこれからの延岡づくりの中で活かしていただけるとうれしく思いますし、そうであってほしいなと思います。
自分はこれで退任となりますが、延岡市は歩みをとどめることなく前に進んでいかなくてはなりませんので、私もこれからは一市民として今までとは少し違う立場から延岡の地域づくりについて協力ができればなと思っているところです。
ありがとうございました。