地取れの魚をリーズナブルに味わえるランチ 臨港(延岡市北浦町)

単一漁協としては県内最大の水揚げ量を誇る北浦漁協のお膝元、延岡市北浦町市振。漁協の斜め向かいの道路沿いにあるのが民宿を兼ねるお食事処「臨港」だ。“魚の町”だけに、北浦獲れの新鮮な魚を使ったメニューが並ぶ。

中でもボリューミーでリーズナブルと人気なのが「まかない定食」(800円)。漁師が日常的に食べる刺身や干物などをベースにした定食で、「北浦に来た人に安くて、生きのいい魚を食べてもらいたい」と店主の鍋田荘一郎(なべた・しょういちろう)さん(37)が考案した。

一皿に焼き魚、刺身、唐揚げ、小鉢2品が並び、ご飯と汁物が付く。焼き魚はアジやイワシ、サバなどの自家製の開きや丸干し。刺身は、基本的にはその日水揚げされた旬の魚を使う。この日も、カツオのタタキと天然ブリの刺身、アジの開き、ヒラメの味噌汁、カンパチのあら煮……とお徳感満載だった。

鍋田さんは北九州市や延岡市などの和食店で働いた後、10年前に北浦に戻り、父・長悦さん(故人)が始めた民宿を手伝い始めた。高速道路開通を見越して2012年に1階部分を改装して食事処をオープンした。まかない定食はオープン当初からのメニューだが「何より地元の漁師の人たちが好んで食べてくれるのがうれしい」と話す。

昨年はランチパスポート宮崎県北版にも掲載されたり、うみウララスタンプラリーが実施されたことなどから、一気に知名度・人気が高まった。久留米(福岡県)から宮崎に仕事に来ている人が毎回立ち寄ってくれるなど、「北浦のまちおこしにも少しは貢献できていると思う。やりがいを感じる」と鍋田さん。

先代の長悦さんはもともと、宮崎市や北浦町で中華料理店を営んでいた関係で、メニューには中華系や、厳選した肉系の料理も多い。思わずリピートしたくなるのもうなづける。

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お食事処「臨港」

延岡市北浦町市振29-14

0982-45-3571

昼11:00~14:00、夜17:00~22:00(LO21:30)

毎週火曜日定休

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