• 2018.5.21

被災者支援の思いが詰まった「ちりめんアヒージョ」  延岡市・高橋水産

延岡市土々呂町の高橋水産が地元産チリメンを使い、常温保存にこだわった「ちりめんアヒージョ」を開発し、4月から本格的に販売を開始しました。

同社は、創業から100年超える老舗水産加工会社。日向灘で水揚げされたばかりの魚貝類をそのまま加工場に持ち帰り、その日のうちに処理して加工するなど、手間暇かけ無添加・無着色にこだわった製品づくりに励んでいます。

バッチ網(船引き網)でチリメンを採る漁は土々呂が発祥とされ、漁業普及員をしていた高橋社長の祖父・一市郎(かずいちろう)が静岡などに広めたとされています。

アヒージョは、香川県小豆島のオリーブ鍋を参考に、自宅で振る舞っていた鍋が原型。港に水揚げされイカや深海エビ、鶏肉、野菜などをオリーブオイルで煮込み、カツオの塩辛などで味付けした鍋は友人らに評判で、「知る人ぞ知る名物鍋になっていた」(高橋建生=たかはし・けんせい=社長)。

この鍋を特産のチリメンを使って商品化できないかと試行錯誤を重ねてきました。釜茹でし天日乾燥したチリメンを、たっぷりのオリーブオイルにつけ込み、地元産とうがらし、自家製魚醤などで味を調え高圧殺菌しました。トーストに塗ったり、パスタやサラダに混ぜたり、そのままレンジでチンしても美味だ。地元の延岡学園高校調理科生がこのアヒージョを使ってコロッケ、ギョウザ、豚汁などを作り、YouTubeでコロッケの作り方を公開しています。

常温保存が可能になる高圧殺菌の設備は今回、特別に導入しました。2年前の熊本地震で、建生社長の姉夫婦が住む益城町は大きな被害を受けました。偏りがちになる栄養分を補うため、火を使わずにすぐ食べられる自社商品を選別して現地に駆けつけたところ、普段は魚嫌いな被災者からも「不足しがちなタンパク質やカルシウムを補充できた。何よりおいしかった」と喜ばれました。

同社には既に100以上のオリジナル商品がありますが、アヒージョのほかに、チリメンみそ、カツオみそ、魚燻(さかなくん)といった常温保存商品も同時開発した。高橋社長は「これからも地元の素材にこだわり、災害時には栄養補給につながる安全・安心な商品を開発していきたい」と意欲的です。

ちりめんアヒージョは、90グラム入り650円(税込み)。土々呂、日向、宮崎の各直営店、市内の道の駅などで好評販売中。詳しくは高橋水産(電話0982・37・0626)まで。

※この記事は日向経済新聞で配信しました。

宮崎・延岡で地元産チリメンを「アヒージョ」に

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