延岡市安賀多町、県道稲葉崎平原線沿いの「らあめん 風や」は、「安全でおいしい」をモットーに、素材選びから仕込みまで、こだわりのラーメンを提供している。
その数あるメニューの中から、辛さが病みつきになる「辛深麺(しんしんめん)」(850円)をいただいた。
辛深麺(しんしんめん)850円
まずスープをすすると、舌先にピリッとした刺激とともに独特の味が伝わってきた。麻婆豆腐などに入っている四川山椒だ。正式には「花椒」(ホアジョー)と言うらしい。最初はそれほど辛さを感じなかったが、食べ進むにつれてジワジワと辛さが利いてきた。
スープのベースはとんこつ。これに白醤油のタレ、花椒やクミン、コリアンダーなど9種類のスパイスを加えることで、濃厚な中に辛さが光る独特のスープができあがった、という。「刺激にごまかされない、しっかりとした旨みを持ったスープを作りたかった」と店主の内山登世己(うちやま・とよみ)さん(63)。この辛さは、病みつきになりそうだ。
オープンは平成15年。内山さんはもともと建築デザイナーで、店を始めるに当たり、スープづくりから独自に研究。とんこつスープは、一度豚骨を煮て作ったスープを、別の鍋で新しい豚骨にかけながら煮て作る念の入れよう。手間暇はかかるが「きれいで安定したスープが作れる」そうだ。
鶏がらスープも、作り方は完全企業秘密ながら、安心安全な食材を吟味して作っており、常連客の中には持ち帰って赤ちゃんに飲ませている人もいるほど。
酸化防止剤を一切使っていない煮干し、フンドーキンが昔ながらの製法で作った醤油、北海道産強力粉で作った麺……。素材選びから製法まで、内山さんならではのこだわりが随所に垣間見える。
昨年のエンジン01では、山本益博大会委員長の夜楽の会場に選ばれた。内山さんは「食は郷土を作る力になる。海、山、川と素晴らしい素材に恵まれた延岡は、日本を代表する食の街になれる場所。少しでもそのお役に立てれば」と話した。
らあめん 風や
延岡市安賀多町4丁目1-12
℡0982-31-5550
平日 11:30~20:30
土日祝日 昼11:30~14:30、夜18:00~20:30
定休日 毎週木曜日