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10月20、21日に1300年式年大祭  延岡市・春日神社

今年で創建1300年を迎えた延岡市愛宕町の春日神社(木村健男宮司)で10月20日、21日、式年大祭が開催されます。奉祝行事の20日は、250人の担ぎ手が交替で神輿を担ぎ、13時間かけて20キロの行程を回る大御神幸祭と夜半式神楽を実施。21日が祭典で、式典に先立ち弓矢を使った「蟇目(ひきめ)の儀」が執り行われます。

社伝によると、同社は養老2年(718)11月25日に創建。当時の守護・大納言惟資が神殿を建立し、春日大明神と尊称したのが始まりとされています。天孫ニニギノミコトの降臨時に、随行したアメノコヤネノミコト、タケミカヅキノミコトらを祀り、上古は「荒瀬宮」と称していました。

明治4年(1871)に恒富神社に改称しましたが、昭和43年(1968)に春日神社に戻しています。古来から50年ごとに式年大祭を開催しており、昨年は今回の式年大祭に先立ち、太鼓橋の取り壊しと御神門建設を行ったほか、参道の御影石張り化、社殿の改修などを行いました。

今回の大祭に際しては、木村宮司を実行委員長、上園和義氏子総代会長を副実行委員長とする実行委員会を組織し、準備を進めてきました。

20日の大御神幸祭では、親神輿と新神輿に分かれて神輿が全長約20キロの行程を巡行。親神輿は午前6時に神社を出発し、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが出逢ったとされる愛宕山(笠沙山)に登り、山頂にある愛宕神社奥宮(極てん様)まで神輿を担ぎ上げるという「登拝渡御(とうはいとぎょ)」に初めて挑みます。新神輿は午前9時に出発し、愛宕山を経由してきた親神輿と片田町公民館で合流します。

また、境内では午後1時から、市内では35年ぶりとなる夜半式神楽が奉納されます。市内5団体総勢50人が、午後9時まで22番を舞います。途中、神輿が戻ってくる午後6時45分ごろには、二の鳥居から神社までの参道に松明がともされ、荘厳な灯りの中を神輿が宮入りします。

21日の祭典は午後1時半から。県弓道連盟副会長の川名修徳教士8段ら総勢7人が、小笠原流弓馬術礼法によるお祓い儀式「蟇目の儀」を披露。引き続き、都農神社の永友謙二宮司を献幣使に迎え、雅楽が奏でられ厳かな雰囲気の中で祭典が行われます。

蟇目の儀は、天下の邪悪を祓い清める神事で、矢の先につけた蟇目鏑(ひきめかぶら)がヒキガエルに似ているところから付いたとされています。この蟇目鏑矢で射ると、風を切り「ヒュー」という音を発し、その音で魔性を退散させるそうです。

大祭に関する問い合わせは、春日神社社務所(電話0982・32・2520)へ。