延岡市

八角部屋も加わり力士12人が稽古開始  東関部屋延岡合宿スタート

大相撲東関部屋(あずまぜきべや、東関大五郎親方)の延岡合宿が12月3日から、延岡市西階運動公園東芝広場特設会場で始まりました。今年で9回目の延岡合宿で、13日まで稽古休みの11日を除く毎日、午前8時から同11時まで朝稽古が行われます。今年は日本相撲協会の八角理事長(第61代横綱・北勝海)率いる八角部屋の力士4人も参加し、稽古に励みます。見学は無料。

延岡合宿は大貫診療所の榎本雄介院長が、東関大五郎(潮丸元康)親方と10数年来の交流があることから、「相撲を通じてまちを元気にしたい」との思いで9年前に実現。今年も市、観光協会、市区長連協などを中心に実行委員会を組織し準備を進めてきました。

今年も、巡業に参加している高三郷と美登桜を除き、新弟子1人を含む8人の力士が合宿に参加しました。美登桜は合宿途中で合流します。

朝方は雨が残るなか、稽古に先立って神事が行われ、東関親方、東関部屋と八角部屋の力士、大相撲東関部屋延岡合宿実行委員会の榎本雄介委員長、首藤正治市長ら関係者が出席し、土俵を清め、期間中の安全を祈りました。

神事のあと、主催者を代表して榎本委員長が「大相撲界を取り巻く環境は厳しいものがありますが、こういう時であるからこそ、我々がしっかりと支えてあげて力士が相撲に集中できる環境を作ってあげることが大事だと思っています。力士の皆さんにはひたすら土俵、稽古に集中していただいて、東関部屋と八角部屋の力士が、切磋琢磨して強くなってほしいと思います」と述べました。

また、延岡合宿10周年となる来年12月に大相撲の巡業を延岡で開催する方向で準備を進めていることを表明し、「延岡が大相撲の合宿の聖地になってくれるとうれしい」と抱負を述べました。

これに対し東関親方は、「多くの方々のご協力でこの合宿が開催されることをうれしく思います。九州場所で東関部屋はすごく悔しい思いをした力士が多かったので、そうした思い、課題を持ってこの合宿を参加してもらっている。市民のみなさんとも交流させてもらいながら、この10日間頑張っていきたい」と話し、9回目の合宿に向けて気を引き締めました。

このあと力士たちは土俵に上がり、シコを踏んだりして入念にウォーミングアップをこなした後、ぶつかり稽古などで汗を流しました。

熱心な相撲ファンが訪れた会場には、市民らが寄贈したノボリが立ち並び、合宿の雰囲気を盛り上げています。土俵前には観覧席が設けられ、相撲ファンのお年寄りや家族連れが、力のこもった稽古を熱心に見守りました。

稽古のあと、来場者に醤油味のチャンコ鍋が振舞われ、長い列ができました。訪れた人たちは熱々のチャンコをおいしいそうにほおばりながら冷えた体を温めていていました。

延岡合宿では今後、9日にもちつき大会とちゃんこ鍋販売会(200食予定、1杯300円、おにぎり付き500円)、10日に体験入門とちゃんこ鍋販売会(同)が行われます。

さらに、12月13日午後7時から、ホテルメリージュ延岡で力士たちを囲んでの市民交流パーティー(会費5千円、保護者同伴の中学生以下無料)を開催予定で、実行委員会では多くの参加者を募っています。詳しくは市保健体育課(電話0982・22・7033)か実行委員会(観光協会内、電話0982・29・2155)へ。